「地獄に堕ちるわよ」を見て思った。“昭和の怪物”細木数子と、あの時代のガチャガチャ感について、という話

サラリーマンの独り言

mutoです。

GWを利用して、Netflixドラマ「地獄に堕ちるわよ」を見ました。
(GWを少しはみ出しましたが笑)

正直、前半はかなりキツかったです。

「これ最後まで見るの無理かもな……」と何度も思いました。

ただ、中盤から急激に面白くなった。

そして後半戦。

戸田恵梨香演じる細木数子が、不幸になればなるほど、

破滅していけばしていくほど、妙に面白くなっていく(笑)

いや、笑い事じゃないんですが、
ドラマとしては完全にそこからギアが入った感じがありました。

私の中の細木数子は「毒舌のおばさん」だった

私が知っている 細木数子 って、

  • 芸能人を怒鳴る
  • 偉そう
  • 毒舌
  • 「地獄に堕ちるわよ!」と言う

そんな、平成バラエティの怪物みたいなイメージだったんですよ。

でもこのドラマを見ると、それ以前の人生がもうめちゃくちゃ。

借金、人脈、成り上がり、芸能界への食い込み。

そして「占い師」というより、ほぼ“昭和のハッタリ成功者”なんですよね。

しかも驚いたのが、あの占い、かなり付け焼刃感がある(笑)

もちろん実際どこまで本当なのかは分かりません。

でも、あんな人物が時代を席巻し、
本が何百万部も売れていたという事実を見ると、

「平成も大概カオスだったな……」

と思わざるを得ませんでした。

昭和って、本当に“やったもん勝ち”の時代だったんだと思う

このドラマを見て改めて感じたのは、
昭和末期〜平成初期って、本当に勢いの時代だったということです。

私は昭和末期生まれなので、ギリギリあの空気を知っています。

街もテレビも、なんというか全体的に雑だった。

今なら問題になりそうなことが、普通にバラエティで流れていた。

志村けんの「バカ殿様」なんて、
女性がトップレスで出ていた記憶があります(笑)

今のコンプライアンスではまず地上波で流せない。

でも当時は、そういう危うさ込みの勢いが、
テレビというか、社会全体にあった気がします。

「大殺界」より時給900円の方が重要だった大学時代

そういえば、大学時代にバイトしていた佃煮屋のおばちゃんが、

「今年、大殺界だからさっぱりだわ〜」

と言っていたのを思い出しました。

私は昔から占いを全く信じないタイプだったので、

「へぇ〜大変ですね〜」

と、びっくりするぐらい心のこもっていない返事をしていました(笑)

当時の私にとって重要だったのは、時給900円を積み上げることで

  • 少しでもダサいと思われない服を買うこと
  • まだスマホではなかった携帯代を払うこと

そっちだったんですよね。

占いどころじゃない(笑)

でも今振り返ると、あの「大殺界」という言葉自体が、
平成という時代の空気だった気がします。

島倉千代子との接点が、あまりにも昭和

ドラマで特に驚いたのが、 島倉千代子 との関係。

芸能界と全く関係ない細木数子が、
トップスターのマネージャー的立場に入り込む。

今ならまずあり得ない。

例えるなら、私の人生に突然 Ado がクロスしてくるようなものです(笑)

あるか!

でも昭和って、
こういう「意味不明な接続」が普通に起きた時代だったんでしょうね。

人脈、義理、人情、飲み屋、紹介。

そういうもので世界が動いていた。

「お千代ちゃん」が流れていた祖父母の家

そういえば、亡くなった母方の祖父が、
島倉千代子の曲をよく聞いていました。

「人生いろいろ」「からたちの小径」

カセットテープからよく流れていた。

そして祖父は彼女のことを、
「お千代ちゃん」「お千代」と呼んでいました。

当時の演歌歌手って、
今とは比較にならないぐらい“国民的スター”だったんですよね。

紅白もレコ大も、もっと演歌だらけだった。

ただ、小学生だった私は、
演歌歌手の顔が全員同じに見えていました(笑)

正直、退屈な時間だった。

でも今振り返ると、
あれも昭和〜平成の空気だったんだなと思います。

ちなみに私は、吉本新喜劇の 島木譲二 の

「しまったしまった島倉千代子!」

というギャグで名前を覚えていました(笑)

戸田恵梨香に感じた“惜しさ”

ただ、主演の 戸田恵梨香 の演技には、少し物足りなさも感じました。

もちろん、テレビで私たちが見ていた“細木数子”の雰囲気はよく出ていたと思います。

ただ、私が見たかったのはその前。

まだ「ズバリ言うわよ!」で芸能人を怒鳴りつける前の、
もっと得体の知れない、“昭和の怪物”としての細木数子だったのかもしれません。

昭和って、今よりずっと人間が生々しかった時代だったと思うんですよね。

  • 下品
  • 強引
  • 胡散臭い
  • でも異常にエネルギーがある

今ならコンプライアンスで一発アウトみたいな人間が、
普通にテレビの中心にいた。

そして、そんな人間が本当に時代を動かしていた。

細木数子という人も、“占い師”というより、
そういう昭和という時代が生み出した怪物だったんだと思います。

だからこそ、綺麗に整えて演じるより、
もっと「この人、何をするか分からない……」という危うさが欲しかった。

ただ、後半になるにつれて、破滅していく細木数子の姿と、
戸田恵梨香の持つ張りつめた雰囲気が逆に噛み合ってきた。

だから後半戦は、一気に見入ってしまいました。

昭和の終わりに生まれ、平成で育ち、令和で親父になる

昭和の終わりに生まれ、平成で育ち、令和で親父をやっている私。

細木数子なんて、自分とは全く関係のない世界の人だと思っていました。

でも振り返ると、

  • テレビ
  • 演歌
  • 占い
  • バラエティ
  • 「大殺界」
  • 昭和の空気

意外と、自分の人生の背景にも細木数子がいた。

大学時代のバイト先のおばちゃんの「大殺界」も、
祖父母の家で流れていた演歌も、
テレビの中で怒鳴っていた細木数子も、
全部どこかでつながっていたんですよね。

そしてこのドラマは、そんな細木数子の人生を通して、

  • 昭和〜平成という時代の混沌
  • 胡散臭さと勢い
  • テレビの熱量
  • “怪しいけど面白かった時代”

を、改めて思い出させてくれました。

同時に、「あんな別世界の怪物みたいな人間ですら、
意外と普通の人間の人生の中に入り込んでいたんだな」

ということにも気づかされた。

そういう意味では、
かなり面白いドラマだったと思います。

今日のところは、以上!

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