君は「GLAY派 vs L’Arc〜en〜Ciel派戦争」を知っているか? ──ビジュアル系黄金期を二分した“音楽帰属戦争”とPOP JAM事件の真実、という話

君は○○を知っているか!

mutoです。

90年代後半、日本は音楽が「消費」ではなく「信仰」だった時代を迎えていました。
そして若者たちの間には、避けて通れない究極の問いが突きつけられたのです。

「お前はGLAY派か?それともL’Arc〜en〜Ciel派か?」

まさに平成版「仁義なき戦い」

これは単なるバンドの好みではありませんでした。
自分の美学・生き様・価値観そのものを問われる“帰属意識の戦争”だったのと同時に多くの男子たちにとっては、「どっちを歌えば女子にモテるのか?」という人生を左右する死活問題でもありました。

◆両者の登場:数字が語る“二大横綱”の実力

項目GLAYL’Arc〜en〜Ciel
メジャーデビュー1994年5月25日「RAIN」1994年7月1日「Blurry Eyes」
総売上(RIAJ公表)約5,000万枚超約4,000万枚超
シングル最高売上「Winter, again」約164万枚「HONEY」約123万枚
アルバム最高売上「Review」487万枚(日本歴代3位)「HEART」約172万枚
代表曲3選HOWEVER / Winter, again / 誘惑HONEY / 花葬 / READY STEADY GO

このセールス規模、そして同じ1994年デビュー。
数字の上でも世代の記憶の上でも、**この2組は「争うべくして争った両横綱」**だったのです。

◆なぜ人は分かれたのか?GLAY派とラルク派の“思想の違い”

🔷GLAY派:民衆と共にあるロック

  • TERUの歌詞はストレートで情熱的
  • “一緒に前を向こう”“生きていこう”と語りかける応援歌型
  • 国民的バンドとして紅白歌合戦にも常連で登場

🔶L’Arc〜en〜Ciel派:美と孤高を求めるアート

  • hydeの美意識、kenの変幻自在な作曲
  • ロック・ポップ・エレクトロなどジャンルを超越
  • 「理解できる自分」を誇るファン心理

言い換えるなら、
GLAYは共感。ラルクは陶酔。
青春のなかで、あなたはどちらの「精神世界」に自分を委ねるかを迫られたのです。

◆青春の現場では何が起きていたか?

この思想の違いは、教室やカラオケで具体的に火花を散らしていました。

  • カラオケではGLAY派が「HOWEVER」でサビ直前に撃沈(はい、私も撃沈組です)
  • ラルク派はhydeの高音に挑み、早々に諦める
  • TERUの髪型(6対4で分けて、前髪をたらす)を真似する男子が大量発生 
  • さらに上級者はスーツ姿で女子高の文化祭に出撃するという狂気の行動に出る者も登場
     → 当時は「GLAYみたいな雰囲気を出せばワンチャンある」と本気で信じられていました
     → 冷静に振り返れば完全に女子高に現れた“サラ金の取り立てのお兄さん”でした

これらの現象はすべて、「GLAYとラルクが青春の恋愛市場を揺るがす絶対的存在だった」ことの証です。

ちなみに成人式にはGLAYみたいな恰好と髪型をした人間がうようよしていました。

はたから見れば、駆け出しのホストの集まりみたいだったと思います(笑)

◆“POP JAM事件”──戦争が加速した瞬間

1997年、NHK『POP JAM』で事件が起きました。
番組側がL’Arc〜en〜Cielを「ビジュアル系バンド」と紹介したのです。

  • 事前に「ビジュアル系と括らないでほしい」と伝えていたにもかかわらず
  • テロップには「ビジュアル系のトップバンド」
  • これによりラルク側は一部出演を見送り、ファンの間で衝撃が走ることに

hydeは後年、

「僕たちは見た目じゃなく、音で勝負したかった」
と語りました。

この事件により、
GLAY=王道のロック、L’Arc=枠を壊すアーティストという構図がより明確になり、ファン同士の緊張感は一気に高まったのです。

◆地元球場で見た“蛾の群れ”現象

私の地元の球場にGLAYがライブで来た日のこと。
チケットを持っていない女子たちが、授業をサボって球場の外周に大集合。

照明が灯ると同時に、
まるで光に吸い寄せられる蛾のように外壁に張り付き、GLAYの演奏に逝っちゃっていた(笑)

その光景を見て私は思いました。
**「これはもう宗教だ」**と。

◆30年経った今も解散しない──それがどれほど異例か?

当時、二大派閥を作り上げた彼らもさすがにいいおっちゃんになりました。

残酷ですが

  • 全盛期のようにドームを連発で満員にすることはない
  • しかし、いまも1万人規模のアリーナツアーを継続している
  • 90年代デビューのバンドで、ここまで第一線を走り続けている例はほとんど存在しない

確かに、ビジュアル面では年齢を感じる瞬間もあります。
しかし、それを「衰え」と捉えるのは浅い解釈です。

それはむしろ、
**「ロックと共に生きてきた時間の重み」**であり、人生とともに音楽を進化させてきた証なのです。

ここまで来たら、ぜひ**「かっこいいおじいちゃん」になるまで続けてほしい。**
青春を共に生きた我々世代は、その歩みを最後まで見届ける資格があるのだから。

◆最後の問い

あなたはどちらの旗を掲げていたか?
GLAYのTERUと共に空を見上げたのか。


hydeと共に異世界の扉を開けたのか。

どちらを選んでいても、あなたは間違いなく**“あの時代を生きた証人”**です。
そして私は──

ちなみに、私はGLAY派でした。

今日のところは、以上!

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