mutoです。
コロナ禍の影響もあり、休日は自宅でアマゾンプライムで映画を見ることが多くなりました。
だいたい週末には2本ほどは見るのが習慣となってしまいました。
勿論、当たりもあれば、外れもあります。
これから私なりに「当たり」であった映画を紹介していこうと思います。
皆様の映画選びの参考になれれば、幸いです。
ちなみに紹介するタイトルは、確かに私がアマゾンプライムで見たものなのですが、常にアマゾンプライムで見る事が出来るわけではない旨、ご了承ください。
記念すべき(?)第1回のおすすめ映画は「大統領の執事の涙」
少し硬い内容ですが、アメリカの近現代史とともに黒人差別問題について学べます。
受験生なんかも、歴史の勉強になると思いますのでお勧めですよ。
教科書で覚えるより、こういった映像で見た方が手っ取り早い(笑)
あらすじ ※ネタバレ含む
黒人差別がまだまだ一般的(というか普通)であった1920年代の南部アメリカ。
綿花農場の劣悪な労働環境で働かされていた黒人の少年セシルは、ある日農場主により父親が殺され、母親が乱暴されるという事件が起こり、農場から脱出を決意する。
逃げ出したはいいものの、行く当てもなく空腹に耐えきれなくなったセシルは思わず食料品店のショーケースを壊し、ケーキを窃盗してしまう・・・。
捕まってしまったセシルだが、店主の黒人に気に入られ、そのお店で働く幸運を手に入れる。
心を入れ替え、懸命に働くセシル。
真面目で実直な働きぶりを評価され、ひょんなことから推薦によりホワイトハウスでの執事職に就く事になる。
国家の中枢であるホワイトハウスであっても(!)根深く残る黒人差別によって、管理職への昇進や昇給が認められない。そんな不満を抱えながらも、夫として、父親として、そして大統領を支える黒人執事として、懸命に働く。
アイゼンハワー、ケネディ、ジョンソン、ニクソン、フォード、レーガンと仕えた大統領は6名。ケネディ暗殺、ベトナム戦争、黒人公民権運動と揺れ動く大国アメリカを見守っていく・・・。
時は流れて、2009年。ホワイトハウスを退職したセシルは、アメリカ初の黒人系大統領、オバマからホワイトハウスに執事としてではなく、ゲストとして招待されるのであった。
感想
多民族国家ならではの宿命である「人種差別」という問題を抱えてきたアメリカの歴史を、差別される者の立場からよく学べる作品です。
黒人初の大統領、オバマ氏の誕生がどれほど黒人の方々の念願であったのか・・・。
直近のトランプ氏とバイデン氏の大統領選とは比べ物にならないくらい(失礼!)、オバマ氏とヒラリー氏の大統領選はエポックメイキングな出来事だったんですね。(ヒラリー氏当選でも、史上初の女性大統領だったわけですし)
勿論ニュースとしては知っていたのですが、この映画を見ると改めてオバマ大統領誕生の歴史的意義が本当に良く分かります。
また、黒人であるというだけで受ける不当な差別に耐えながらも、家族を養うために懸命に働く。黒人公民権運動に傾倒する子供と衝突しながらも、懸命に働き続けるセシルの姿には気高さすらも覚えます。
「自由の国」と言われるアメリカですが、ほんの50年ほど前に、国家の中枢であるホワイトハウスで当然のごとく黒人差別がまかり通っていたという事実にも衝撃を受けました。
日本に「差別」がないとは言いませんが、基本単一民族で形成されている日本においてはここまであからさまな「差別」はないと信じたいですね。
今後の人口減少が避けられない日本は、おそらく遠くない未来において移民の受け入れを行わざるを得ない事になると思います。
その時、我々は胸を張って「日本は差別がない国である」と言えるでしょうか?
差別を生み出す人間の醜さと、差別に打ち勝つ人間の尊さの両方が学べる、良作です。
是非一度見てみてください。
今日のところは、以上!
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