mutoです。
自分が実際に読んでよかった書籍を紹介する新シリーズ。
第7回目は「人斬り半次郎」
田舎の一貧乏侍が、やがて国の中枢を担うまで出世し、そして敗れていく・・・。
ドラマチックな桐野利秋の小説です。
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あらすじ、というかざっくりとざっくりとした内容
中村半次郎は武士とは言え、格は在村郷士。
「唐芋侍」とからかわれるような、非常に貧しい生活を強いられていた。
半次郎はそんなうっぷんを晴らすべく、藩の上級武士の子息に対し乱暴を働く毎日を送っていた。
そんな半次郎の噂を聞きつけ、声をかけてくれたのが西郷吉之助。のちの西郷隆盛であった。
「お前の力は、乱暴をするために使うものではない。」
そう諭された半次郎は、やがて島津久光の上洛に合わせ、幕末の混乱の中心地であった京都赴く。
当初は剣術の腕だけを見込まれていた半次郎であったが、やがて薩摩藩にならなくてはならない人物へと成長していく。
やがて250年続いた徳川幕府が倒れ、明治の世が幕を開ける。
陸軍大将となった西郷の元で、日本初の陸軍少将となった半次郎は桐野利秋へと名を変える。
数年前まで薩摩の貧乏侍であったものが、日本国の軍隊No2へとのし上がった瞬間であった。
しかし、良い時は続かない・・・。
政争に敗れた西郷に従い、鹿児島に帰った桐野利秋はやがて西南戦争に巻き込まれていく・・・。
感想
恥ずかしながら、初の池波正太郎作品。
正直、戊辰戦争のくだりがまるっと抜けているなど、端折り過ぎているきらいはありましたが、小説としては文句なしに面白かったし、勉強になりました。
西南戦争が起こるきっかけとなった征韓論については、あまり知識がなかったため特に勉強になりましたね。
西郷と大久保の両雄が悲しい物別れになっていく様は本当に切なかった・・・。
本当に画になる二人ですね。
池波先生の他の作品も読んでみたいですね。
やっぱり歴史は面白い! そして幕末は特に面白い!
そう思わせてくれる作品でした!
今日のところは、以上!
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