『逃げるは恥だが役に立つ』は本当か?──40代で気づいた「逃げる勇気」の話

サラリーマンの独り言

mutoです。

あの大ヒットドラマ『逃げるは恥だが役に立つ』。
2021年に続編が放送され、再び注目を集めました。


ただ、今回お話ししたいのはドラマの恋愛模様ではなく、このタイトルの本来の意味についてです。

そもそも「逃げるは恥だが役に立つ」とは?

この言葉のルーツは、ハンガリーのことわざ
「Szégyen a futás, de hasznos.」
直訳すると「恥ずかしい逃げ方だったとしても、生き抜くことが大切」という意味です。

つまり、“逃げる”という行為を、単なる敗北ではなく、生きるための知恵として捉えているわけです。

……にしても、訳としてはなかなかの出来損ないですね(笑)。

「逃げずに耐える」は美徳──でも限界はある

日本人は昔から「石の上にも三年」「雨垂れ石を穿つ」といった忍耐を称えることわざが多く、
「苦しいことから逃げずに頑張ることこそ正義」という考え方は、まさに日本的美徳の象徴でしょう。

昭和50年代生まれの私も、まさにそういう教育を受けて育ちました。
これまでの人生でも、「逃げないこと」を美徳として生きてきたと思います。

ただ──。
2020年のある出来事をきっかけに、考え方を根本から見直すことになりました。

「逃げる」のではなく、「距離をとる」という選択

きっかけは、仕事の内容そのものではなく人間関係でした。


どれだけ丁寧に話しても、聞かない人間には意味がない。
言葉を選んでも、切り口を変えても結果は一緒。

なぜなら、聞く気がないのだから。

そんな日々が続くと、朝の電車に乗る足取りがどんどん重くなっていきました。

そのとき、ようやく気づいたのです。
「距離をとろう」と。

無理に分かり合おうとせず、冷静に距離を置く。
それは決して負けではなく、自分の心を守る選択だと思うようになりました。

人は簡単には変われない──だからこそ柔軟に

「20歳を過ぎたら、人はなかなか変わらない」と言います。
私もそう思います。
相手が悪いとか、自分が悪いとかではなく、相性が悪い人間関係は確かに存在します。

そんなときは、「もう少し努力すれば…」と無理を重ねるより、
逃げる(=距離を置く)勇気を持つ方が建設的だと思うのです。

もちろん、「何も努力せずに即逃げる」は違います。
ただ、努力を尽くしても関係が好転しないなら、“逃げ恥”の精神で一歩引くのも悪くない。

「逃げる=生き残る」ことを、もっと誇っていい

逃げることは、負けではありません。
むしろ、心を守り、生き残るための戦略的撤退です。

古代中国の兵法書『三十六計』には、
「三十六計逃げるに如かず」という言葉があります。

不利な状況に陥ったときは、あれこれ策を巡らすよりも、
逃げて身の安全を保つことこそ最良の策だ、という意味です。

ハンガリーでも、中国でも、同じ思想が存在する。
これはもう、人間社会の真理でしょう。

──なのに、日本にはなぜこの手の教えが少ないのか?
いや、もしかすると「東洋の神秘」なのかもしれません(笑)。

冗談はさておき、島国である日本は第二次大戦で降伏するまで

圧倒的な力に支配される、という経験をしたことが無かったからなのでしょう。

グローバル化が進んだ現在は島国の思想から

ワールドワイドの考え方にアジャストすることが必要だと私は思います。

逃げたあとに「どう動くか」で人生は変わる

大事なのは、逃げたという事実から目をそらさず、
「次にどう動くか」を考えることです。

2021年以降、私は「恥を恐れず、時に逃げる勇気を持つ」ことを意識してきました。
逃げ癖がつかないよう気をつけつつも──。

人生は長期戦です。
生き残ることそのものが、最大の勝利だと思います。

今日のところは、以上!

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